安全運転について
ビギナードライブ!Part1 [運転基礎編]
最近免許をとりたてのアナタ、または、ずっとクルマを運転していなくて、クルマの運転を忘れかけているアナタ。安全かつスムーズに運転できる自信はありますか?運転に自信があるアナタも、もしかしたら忘れていることがあるのかも。この機会に初心に戻って、運転の基本から見直してみませんか?

運転の『基礎』は大丈夫?
正しい運転姿勢、キープできていますか?

マイカーを買ったばかりのとき、または、久しぶりの運転のときなど、まず最初にすることは最適なポジションづくり。正しい運転姿勢がとれいていれば、リラックスした状態で運転できます。
- 正しい姿勢のとり方
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- STEP1
腰を深くかけ、フットレストに足をのせて踏ん張ったときに、膝が曲がるようにします。
- STEP2
ハンドルと背もたれの距離を合わせます。ハンドルの「9時15分」を握り、楽な姿勢で背中を背もたれにつけた後に、肩の位置を動かさず、「12時」の位置を握ります。肘が少し曲がるのがポイント。
- STEP3
シート調整機構で快適だと思える範囲内でシート高を高めにします。
- STEP4
ヘッドレストの中心が耳の後ろに来るように合わせます。
- STEP5
運転時の視線を一般道よりも遠くを見るように心がけます。
※高速道路では、少しあごをあげて遠くまで見るのがコツです。
走り出すまでの 運転手順をおさらいしましょう

まずは運転前の確認。座ってエンジンかければOK!なんて気軽に考えていませんか?慣れているからといって、シートベルトをしないままエンジンをかけると、急発進などで起こる事故につながる場合が。走り出すまでの正しい流れをこの機会に身体で覚えておきましょう。
- 正しい運転手順
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初心者の人も、ベテランドライバーの人も、この順番でクルマに乗って発進させれば、安全運転への第一歩に。
※以下の運転手順はAT車の場合になります。- STEP1
キーでドアを解錠する
- STEP2
乗り込み、ドアを閉める
- STEP3
シートポジションを合わせる
- STEP4
シートベルトをしめる
- STEP5
ミラーを合わせる
電動ミラーはキーを捻りAccかONにして調節する。
- STEP6
エンジンを掛ける
ブレーキペダルを踏み込んだまま、イグニッションキーを捻ってエンジンを掛ける。
- STEP7
セレクトレバーをDレンジに入れる
- STEP8
パーキングブレーキを解除する
- STEP9
周囲を確認、ウインカーを点滅させる
- STEP10
ゆっくりブレーキペダルをはなして発進
- STEP11
アクセルペダルでスピードを調整する
運転の練習しよう!
いつ、どこで、どのくらい練習すればいいの?
- いつ?
早朝に ヘッドライトをつけて
おすすめは、交通量も通行人も少ない朝5:30~6:00ぐらいの時間帯。
- どこで?
よく知っている道で
自分が知っている道なら、迷ってもすぐに帰れるので安心。最初に練習する際は、近所をソロソロと走ってみましょう。
- どのくらい?
10分でもいいので毎日
長い時間走り続ける必要はありません。毎日10分でもいいので、まずはクルマに慣れることから始めましょう。
- ワンポイント
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走行の際は、遠くからでもわかるように、ヘッドライトをつけましょう。
練習するときのドライブポイント
- サイドミラー、バックミラーを見るタイミングは?
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運転になれていないときは、どうしても前方ばかり見てしまいがち。でも、運転に慣れた人なら、前方50%、サイドミラー+バックミラーで残り50%ぐらいのバランスで目配りをしています。一点を凝視しないようにしましょう。
- どうすればスムーズに目配りできるの?
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運転中は、なるべく先の方を見るようにしましょう。ボンネットの前だけを見ていてはとっさのときに対応できません。遠くを見るように心がけて、バックミラーやサイドミラーも時々見るようにします。もし、そんな余裕がない…という場合は、スピードを落として。
- ブレーキとアクセルは?
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ブレーキやアクセルを踏んだ際身体がガクッと揺れるのは、ブレーキペダル、アクセルペダルの踏み込み加減がわからなくて、勢いよく踏み込んでしまうから。
急ブレーキが必要な場合を除き、ペダルを踏む際はカカトを床につけ、じわじわ踏み込んで調節。どれぐらいの加減でスムーズに発進、停止できるのか、『踏みごたえ・足ごたえ』を身体で覚える練習も必要です。
- もっともっとクルマに慣れるには?
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1日5分~10分でいいので運転席に座りましょう。エンジンをかける必要はありません。ハンドルを持ってイメージトレーニングをしたり、どんな計器がどこにあるのか確認するなど、クルマに慣れることで、いざ運転するときに無駄な緊張を強いられないことに。
初心者最大の心配「車幅感覚」をマスターするには?
信号などでの停止位置、駐車場に入れる際の停車位置など、クルマと運転に慣れるまではとても不安。そんな「車幅感覚」をカンタンに覚える方法、紹介します!
- 前方の車幅は?
駐車場で目標のラインを決め停車。最初は、ギリギリで停めたつもりでも、線とクルマの間がかなりあいているはず。同伴者の人に線の場所に誘導してもらったりして、クルマの先端がラインにピッタリ合うように停めます。
次に、運転席に戻りシートベルトをして正しい運転姿勢から、ぎりぎりでとめたラインがどこから見えるのか確認します。 ドアや窓部分にテープやマークなど印をつければ、次からは、この印に合わせるように停めるとラインピッタリに停車することができます。
- 左側の車幅
サイドブラインドモニター搭載車なら、安心ですが、普段から、運転中に助手席側の左タイヤでマンホール(メンテナンスホール)のフタを踏むという練習方法もオススメ。
踏んだ際のデコボコの揺れを感じる事ができればOKです。
- 走行車線の真ん中を走行するにはどうすればいい?
自分では車線内を守ってちゃんと走っているつもりでも、慣れないうちはクルマが右寄りや左寄りになってしまいがちです。これでは危険回避の場合の逃げる範囲が狭くなったり、隣の車線を走るクルマに迷惑をかける場合も。
“正しい位置” は、運転席と助手席の間が車体の中心線。ここが車線の真ん中に来るように合わせます。
とっておきの!おすすめ「ラインシート」
※正しい運転姿勢をキープしていないと、目測を誤る場合があります。また、個人によって見え方が変わるため、運転者が変わる場合は最初から貼り直してください。
- ラインシートとは?
車幅感覚がまだつかめない人のために、強力サポートとなるシートです。自分にとって正しいドライビングポイントで運転ができるようになったら、このシートをダッシュボードに貼ってみましょう。これを使えば、誰でも簡単にぴったりの幅でスッと停められます。
- 「ラインシート」の使い方
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ウィンドウに反射してうつりこんで見える黄色い線が、左側にある白線や縁石と重なるようにクルマをキープすればOK!対向車線などで左側に車を寄せるとき、またはクルマを停める際など、クルマの左側、ギリギリのポジションがわかるようになります。
上のシートをプリントアウトして切り取ります。
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縁石や駐車場の白線など、目印にするラインを決め、誰かに見てもらいながらクルマをラインと平行に寄せる。
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シートベルトをして、正しい運転姿勢をキープし、運転席から目印にしたラインがどこに見えるのか確認します。
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「ラインシート」の矢印側を前にしてダッシュボードの上に置き、ウィンドウに写り込んだ黄色い線と、目印にしたラインが重なるように置きます。このとき、前かがみになったり、ずれて座るなど、運転姿勢と違う姿勢にならないように注意しましょう。
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「ラインシート」を置く位置が決まったら、テープなどでダッシュボードに貼り固定します。次からは、ウィンドウにうつる黄色い線に合わせて停車しましょう。
初心者にアドバイスするときは?
運転に慣れたアドバイザーは、ついイライラして、どなってしてしまい、初心者ドライバーとの関係が険悪に…なんてことも。
そうならないために、運転をアドバイスするときに気をつけたいポイントとは?

- 絶対に言ってはいけないのは?
「急いで」「早く」「何でできないの」という言葉。慣れない運転をして、いっぱいいっぱいになっている相手に、プレッシャーやダメージを与えないようにしましょう。
- 気をつけてあげたい事は?
運転者の目線。アゴをあげてでもいいので、なるべく遠くを見るように言ってあげましょう。
- 良い指導方法は?
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一時停止や左右確認など、今行けるか行けないかの判断をしてあげたり、車線変更などのアドバイスをしたり、先読みを事前に教えてあげると、初心者ドライバーも安心して運転ができます。
監修:モータージャーナリスト 菰田 潔
- ※2015年9月更新(2006年10月公開)
- ※紹介する方法は一例です。おクルマの取扱説明書に従って、その場の状況に合わせた適切な方法で対処してください。